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2019.09.28 UPDATE



ロータス初のEVハイパーカー「EVIJA (エヴァイヤ)」!

ロータス エヴァイヤ

LOTUS EVIJA

予定販売価格:200万ポンド(約2億6,800万円)


 「プロダクションモデルとして世界最強」と謳われる、ロータス初のフル電動ハイパー カー「Evija(エヴァイヤ)」が正式発表されました。最大出力2000馬力(目標値)、最大トルク1700km、最高速度320km/h以上という桁違い性能を誇り、ガルウィングドアを装備したこの最新モデルには、世界最強の市販車を狙うというロータスの野望が込められています。米国の超音速戦闘機から着想を得たフルカーボンのエクステリア、「ポロシティ(多孔性)」をコンセプトとしたデザイン、ドアミラーの代わりに電動式カメラを搭載するなど、ロータス流のプレステージを取り入れつつも唯一無二のデザインを目指して開発されました。開発のタイプナンバー「Type 130」にちなんで130台の限定生産となっています。

Meet the Lotus Evija

DISCOVER EVIJA



EVハイパーカー「EVIJA (エヴァイヤ)」

 フル電動ブリティッシュ ハイパーカー「Lotus Evija」は、目標最高出力2,000psという桁違いの性能で、先進のEVエンジニアリングに新たな基準を打ち立てます。ひとことで言うと、Lotus Evijaは今までに生産されたプロダクションモデルのロードカーのなかで最もパワフルなクルマです。

 71年にわたるロータスの歴史を紡いできたすべてのロータス車と同様、Evijaは精密なエンジニアリングによってロードとトラックの両方で類まれなる走りを実現。何にもまして「For The Drivers(ドライバーのために)」という考えのもと、これまでにロータスが生み出したなかで最もダイナミックなモデルとして、ロータスのドライビング性能に新たなスタンダードを打ち立てております。

 Evija(エヴァイヤ)という名前には、「最初の存在」あるいは「命あるもの」という意味が込められています。クルマづくりでもモータースポーツでもパイオニアとして確固たる評価を築いているロータスにとって、これは実にふさわしい名前です。

 熱烈なファンの多いロータスは、英国のシンボル的スポーツカー ブランド。その歴史に刺激に満ちた新たな章を刻む最初のクルマが、このEvijaです。ロータス初のハイパーカーにして、ロータス初の電動パワートレイン モデル。世界で最も成長めざましい自動車メーカー、吉利汽車傘下で初めて発売される完全新型車として、Evijaの重要性はどれだけ強調しても強調しすぎることはありません。

 希少性と魅力の大きさが深く相関するハイパーカーの世界にあって、Evijaはその両方に恵まれたクルマ。どんなに多くとも130台しか生産されないため、これまでに発売されたなかで最も希少性の高いクルマとなります。130という数字はEvijaの開発プロジェクトコード、「Type 130」にちなんだもの。70年以上におよぶ輝かしい歴史を通して、ロータスのロード&レースカーにはTypeナンバーが与えられており、Evijaも例外ではありません。

 ロータスが1966年から本拠地を置くヘセルは、英国イングランド東部の古都ノーリッジに程近いところにあります。ここで2020年の間にEvijaの生産が開始されることをロータスは明言しています。

 Evijaはハイパーカーを買い求める世界中の人々を魅了すると同時に、既によく知られているElise、Exige、Evoraという他のロータス車の未来を明るく照らす存在でもあります。そして、登場を熱望されるロータスの新しいパフォーマンス モデルにとっても、やはり同じ役割を果たしています。

 ロンドンでの発表について、Lotus Carsのフィル・ポップハムCEOはこう話します。「Lotus Evijaのようなクルマは他にありません。スポーツカー ファンの間でも世界の自動車シーンでも、ロータス ブランドのイメージが再構築されることになるでしょう。さらに、これからの夢のクルマにも道を開くことになります。」

 フィル・ポップハムは、「また1つ、当社の歴史にすばらしい瞬間が訪れました。限界を押し広げ、新たな思考を探求し、革新的な技術を取り入れようという飽くなき情熱から生まれたEvijaは、あらゆる意味で本物のロータス車です」とも語っています。

 最先端のカーデザインが見事に具現化されたEvijaは、両リアクォーター部にダイナミックなベンチュリートンネルが突き抜けており、スタイリングに圧倒的な存在感を放ちます。

 Lotus Carsのデザインディレクターを務めるラッセル・カーはこう語ります。「ル・マンのレースカーで、車体の上下左右だけでなく、車体の中を通り抜ける独創的なエアフローがどのようになっているかを研究しました。Evijaのデザインでは、この「ポロシティ(多孔性)」というコンセプトが重要なカギを握っています。このコンセプトによって、驚異的なダウンフォースを生み出しつつ、時代を超えたデザインを実現することができました。」

 ロータスが新たに最先端のデザイン言語を手にしたことを感じさせるEvija。このデザイン言語はこれからさらに進化し、今後登場するハイパフォーマンスカーでも見られることになります。

 ロータスのDNAに組み込まれた革新的な思想と創造性を見事に表現したEvijaは、まさに最新技術が生んだ最高傑作です。クルマづくりの分野でもモータースポーツの分野でもパイオニアとして革新技術で常識を塗り替えてきた、歴史あるロータスの血統を継承するEvija。ロータスが創造する未来の兆しを感じさせる一方で、ロータスのDNAと1948年にロータスを設立したコーリン・チャップマンの基本理念を誠実に受け継いでいます。

 Evijaには、ロータスのロードカーとしては初となるワンピースのカーボンファイバー製モノコックシャーシを採用。キャビン内は、自由に調節可能なレース スタイルのシートから多機能のステアリングホイールに至るまで、モータースポーツ仕込みのロードカーならではの、デザインと技術の粋が集約されています。

 Evijaの心臓部を構成するのは最先端のフル電動パワートレイン。開発にあたったのは、ロータスが技術提携を結ぶWilliams Advanced Engineering。F1はもちろんのこと、衝撃的なフォーミュラE開催初年度からの4シーズンなど、モータースポーツにおける輝かしい実績で名を馳せる会社です。ミッドマウントのバッテリーパックは2シーターの座席のすぐ後ろに収められ、4つの強力な電動モーターに電力を直接供給。このシステムは効率性が極めて高く、これまでにロードカーに搭載されたなかで最も軽量なだけでなく、最もエネルギー密度の高い電力パッケージとなっています。目標車両重量わずか1,680kgのEvijaは、プロダクションカー史上最も軽量なフルEVハイパーカーとなります。

 正確で安定したパフォーマンスを発揮すべくエンジニアリングされたEvijaでは、走行モードをレンジ/シティ/ツアー/スポーツ/トラックの5段階に切り替え可能。0-62mph(0-100km/h)加速は3秒以下、最高速度は200mph(0-320km/h)以上に達します。

 Lotus Carsでスポーツカーエンジニアリング担当エグゼクティブダイレクターを務めるマット・ウィンドルはこう話します。「Evijaのあらゆる要素を徹底的に分析・検証しました。精密エンジニアリングは人間が丹精込めてこそ意味を成すもの。だからこそ、Evijaをはじめ、すべてのロータス車では、テクノロジーに魂を込めることがベンチマークとなっているのです。」

Details



Evijaは、何よりもまずエクステリアが衝撃的。どの角度から見ても、カーボンファイバーが寸分の緩みなくボディを覆い、メカニカルなコンポーネントを包み込んでいます。フロントを低く地面にかがめた姿勢で、最低地上高はわずか105mm。リアはどっしりとした逞しいスタイリング。その中間にはティアドロップ型のキャビンが低めの位置に収められています。

航空機に着想したエクステリアは、なめらかな流線型のフォルムとメリハリの利いたシャープなラインが絶妙なバランスでブレンドされています。それが顕著に見て取れるのは、ゆるやかなカーブを描きながらもエッジはシャープに仕上げたボンネット。ロータスが作り上げてきた往年の名車(ロードカー、レースカー)を彷彿とさせるデザインです。

Evijaのボディ表面も、自然からインスピレーションを受けてデザインされたもの。「最初のデザイン段階では、長い時間を費やして地質形状の画像を研究しました。何世紀もかけて自然の力で形成された岩などの画像です。その美しいライン、自然が作り出した魅力的なラインをとらえ、Evijaのなかに再現できたと確信しています」と、Lotus Carsのデザインダイレクター、ラッセル・カーは言います。

すべてのコンポーネントは複数の目的を果たすものでなくてはならないという、ロータスの創設者コーリン・チャップマンの信念に基づき、エクステリアのデザインはあらゆるレベルで極めて効率性に優れたものとなっています。その最も顕著な例であり、エクステリアのなかで紛れもなく最高にドラマチックな要素でもあるのが、ボディの両サイドのリアクォーター部を貫くベンチュリートンネルです。ル・マンのレースカーからヒントを得たこのベンチュリートンネルによって、空気が最適な流れでボディシェルを通り抜けるようになっています。

「ポロシティ(多孔性)」と表現されるこのデザインコンセプトは、圧倒的な存在感を生み出しているだけでなく、大きなエネルギーを持つエアフローをクルマのリア方向へと流す働きもしています。このエアフローによって、ホイールを押さえつける圧力が増大し、ドラッグが低減されます。さらに、トンネル内のベンチュリー効果によって、リアホイールアーチルーバーを通して空気が吸い込まれ、流れの整った空気がディフューザーへ送り込まれます。

クルマを後方から見ると、左右のベンチュリートンネルの開口部がLEDで縁取られ、赤いリボン状の印象的なテールランプになっています。夜間は特に、これがファイタージェット(戦闘機)のアフターバーナー(再燃焼装置)に似た美しい視覚効果を発揮。さらに細やかなディテールとして、各トンネル内には室内を照らすLEDが隠されています。

ウインカーはリボン状のLEDのコーナーに組み込まれており、充電フラップの上にある「LOTUS」ロゴの「T」の文字が光ってバックランプの役目を果たします。

もう1つ、Evijaの洗練された空力システムで重要な機能が、バイプレーン(複葉)のフロントスプリッター。これもフォルムと機能が完璧に両立しています。3つのセクションに別れたデザインで、中央の広い部分を通る空気が2シーターの座席後方にあるミッドマウントのバッテリーパックを冷却。両サイドの狭いセクションを通る空気は、フロントのeアクスルを冷却します。ロータスの熱烈なファンであれば、フロント中央の四角いセクションと2つのサイドウイングが偉大なるF1カー、Type72へのオマージュであることに気付くかもしれません。




Evijaはフルカーボンファイバー製のシャーシを採用した初めてのロータス車。卓越した強度、剛性、安全性を実現するワンピース構造で、底面全体はダウンフォースが最適化される形状に作り上げられており、Bピラーの下からリアまで延びるディフューザーが一体化されています。

アクティブ エアロダイナミクスとして搭載されているのは、ボディ上部と同一平面にぴたりと収納された状態からせり上がるリアスポイラーと、F1式のドラッグ リダクションシステム(DRS)。どちらも走行モードをトラックに切り替えると自動的に稼働。他のモードでは手動で稼働させることができます。

従来型のドアミラーはドラッグ低減のために取り払われ、フロントウイングに組み込まれた電動式のカメラがロック解除時にせり出す仕組みになっています。他にもルーフに内蔵されたカメラによって中央から見た視界を確保。カメラがとらえた映像はキャビン内の3つのスクリーンに表示されます。




目標最高出力2,000ps、目標最大トルク1,700Nm(173.3kgm)のLotus Evijaは、世界で最もパワフルなロードカー。並外れた出力のカギを握るのが、2,000kWのリチウムイオン バッテリー。マネジメントシステムを備えたこのバッテリーは、最先端の推進技術の開発でロータスとジョイントベンチャーを組むWilliams Advanced Engineering(WAE)が供給しています。WAEは2018年、レーストラックで培った専門的なEV技術を公道走行車に応用したことが評価され、英国の企業にとって最高の栄誉である英国女王賞を授与されました。

バッテリーパックはパッセンジャー コンパートメントの背後、中央の位置に収められ、バッテリーカバーがリアガラス越しに見える状態になっています。この配置には、スタイリング、エアロダイナミクス、パッケージング、重量配分、快適性、ダイナミックなハンドリングといった点で大きなメリットがあります。サービスやメンテナンスもスピーディに行えて便利なうえ、将来的にレース パフォーマンスの最適化などでバッテリーパックを交換する場合にも、容易に取り付け可能な設計になっています。

バッテリーパックから供給された電力は、出力密度の高い2基の電気モーターが搭載されている特別設計の車軸へ送られます。このユニットからつながるSiC(炭化ケイ素)インバーターと遊星歯車機構のトランスミッションが、4WDパワートレインの各車軸に搭載されています。モーターとインバーターは、Integral Powertrain Ltdから供給されています。

極めてコンパクトかつ軽量で効率の高い4つのシングル式ヘリカルギア遊星ギアボックスが、電力を各ドライブシャフトに伝達。Xtracが供給する奥行きわずか100mmの各ギアボックスは、電気モーター、インバーターとあわせてシングルシリンダーの電気駆動ユニット(EDU)としてパッケージングされています。モーター1基あたりの目標出力は500ps。極めて効率性に優れた最先端のエンジニアリング ソリューションで、巨大なパワーを正確に伝達します。

トルクベクタリング機能は4基の電気モーターによって作動し、非常にダイナミックなレスポンスとアジリティ(敏捷性)を実現。2輪、3輪、4輪いずれの組み合わせでも、自動調整システムが瞬時にして電力を自動的に配分します。走行モードをトラックに切り替えると、さらに大きなパワーを個々のホイールに送ることができ、さらに鋭いコーナリングでラップタイムを縮めることが可能です。

Evijaには、ESPスタビリティ コントロールが装備されており、4WDシステムでグリップがさらに向上しているため、どんな路面状況でも安全性を確保できます。また、純粋なステアリングフィールというロータス車には絶対に欠かせない要素も、電気油圧式のシステムで確保されています。

また、Evijaには、モータースポーツから生まれたワンピース構造のカーボンファイバー モノコックシャーシが採用されています。供給元は、イタリア、モデナに本社を置き、複合技術で世界をリードするCPC。カーボンを何層にも重ねて製造する工程はF1のシャーシ製造とまったく同じで、軽さ、強度、安全性、技術のすべてにおいてロータス製ロードカーのプラットフォーム史上最高を誇ります。モノコックに組み込まれたフロントとリアのサブフレームをあわせても、重量は129kgしかありません。

このシャーシに革新的なエンジニアリングを組み合わせ、パワートレインのあらゆる要素を徹底的に考え抜いてパッケージングすることで、Evijaはクラス最軽量の目標重量1,680kg(最も軽い仕様の場合)を達成しています。




すべてのロータス車がそうであるように、Evijaも「For The Drivers(ドライバーのために)」という考えのもとに生まれたクルマです。強烈な加速力で途切れることなく一気に加速し、0-62mph(0-100km/h)加速は3秒以下、最高速度は200mph(320km/h)以上に達します。

ただし、記事の見出しを飾るようなこうした数字は、Evijaが持つ性能のほんの一部を語っているにすぎません。

Lotus Carsでスポーツカーエンジニアリング担当エグゼクティブダイレクターを務めるマット・ウィンドルはこう話します。「Lotus Evijaは高速走行時に驚異的な加速力を発揮します。9秒以下で300km/hに達する加速力は、直接の競争相手となるどんなライバルよりも優れたものです。」

パフォーマンスを表す他の数値としては、100-200km/h加速が3秒以下、200-300km/h加速が4秒以下となっています。

Evijaでは強力なパワーを一定時間維持することもできます。高度なエアロダイナミクスと4つのラジエーター冷却パッケージによってバッテリーが最適な温度に保たれるため、少なくとも7分間はトラックモードで出力レベルを下げることなくフルパワーを維持できます。

「Lotus Evijaの電気パワートレイン パッケージは極めて効率性が高く、これまでに見たこともないようなかたちでパワーを供給できます。バッテリー、電気モーター、トランスミッションはそれぞれ98%の作動効率を実現しており、これは優れたエンジニアリングの分野に新たな基準を打ち立てるものです」とマット・ウィンドルは言います。

ロータスとWilliams Advanced Engineeringは開発・検証プロセスのなかで、膨大な時間を費やしてバーチャルテストとデジタル分析を実施。この包括的なプログラムによって、Evijaは確実に性能目標を達成し、お客様の期待を超えることになります。

フルEVのEvijaは低速走行時には極めて静かですが、法律ではその間にデジタル生成音を出すことが義務付けられており、フロントに取り付けられたスピーカーから出る音によって、歩行者に車の接近を知らせることになります。

流れるようなラインが実に有機的な風貌を生み出しているEvija。しかし、Lotus Carsでデザインダイレクターを務めるラッセル・カーは、Evijaが達成している技術を視覚的に表現することが重要と考えています。「リアガラス越しに見ると、バッテリーパックカバーとインボードサスペンションが見えます。人間と精密工学の間にこうしたつながりがあることが、ロータスには絶対不可欠なのです。ロータスではお客様に、クルマのパワーとパフォーマンスに自分が関わっているという感覚を持っていただきたいと考えています。それをロータスでは、魂のこもったテクノロジーと呼んでいます。」




Evijaは世界で最もパワフルなドライブトレインを採用しているだけでなく、世界で最も最速のバッテリー充電を誇ります。

Williams Advanced Engineeringとの提携によって、バッテリーは800kWまで充電できるようになりました。これだけの電力を供給可能な充電ユニットは現時点でまだ製品化されていませんが、製品化されればわずか9分でバッテリーをフルに充電できるようになります。

現在市販されているなかで最も強力な350kWの充電ユニットなど、既存の充電技術を使った場合、Evijaの充電時間は12分で80%、18分で100%となります。最大航続距離は、WLTP複合サイクルで250マイル(400km)、NEDC複合サイクルで270マイル。お客様の充電ソリューションについて、ロータスは現在、事業者と話し合いを進めています。

EvijaのCCS2充電ソケットは、車両リアにあるベント付き充電フラップの下に隠れています。同じく充電フラップの下に隠された小さなバッジを見ると、Evijaが英国生まれであることを改めて感じることができます。




Evijaはインテリアもエクステリアと同じくドラマチック。レースカーエンジニアリングの技術的精密性にインスパイアされたキャビンで強烈な個性を放つのは、外からフロントガラス越しに見える「フローティング ウイング」型のダッシュボード。このデザインはエクステリアのポロシティ(多孔性)を室内にも反映したものです。

「この形状は、1950年代末から1960年代初めにかけてロータスが試作したレーシングカーから着想したものです」と、Lotus Carsのデザインダイレクター、ラッセル・カーは言います。「美しさと優雅さを備え、多機能という点でロータスの典型的なアプローチを象徴しています。インストルメントパネルとエアダクトが収められており、サポート構造が一体となっています。ロータスのコンポーネントは何ひとつ安易なものであってはならないというコーリン・チャップマンの鉄の掟が、ここに色濃く表れています。」

キャビンの乗降には両サイドのディヘドラル・ドアを使用。エクステリアの美しさを損なわないようドアハンドルは取り払われ、リモコンキーで開閉します。ロータスがこのタイプのドアを採用したのは初めてのこと。ドアが開く劇的な瞬間を演出しつつ、乗降時のスペースを最大限に確保しています。

インテリアで最も大切にしているのは、おそらく誰もがロータスに期待するディテールへのこだわりです。その例として、随所にカーボンファイバーを見せることで軽さがひときわ感じられるようになっており、両シートのクッションを縦に走る薄いメタル製のラインには「For The Driver」の文字が刻み込まれています。

クルマに乗り込むと、ルーフコンソールに組み込まれたスイッチが作動してドアが閉まります。この位置にスイッチを配置することで、メインコントロールパネルをすっきりとしたレイアウトに保つと同時に、ドアの誤作動を防ぐことができます。Lotus Carsのデザインダイレクター、ラッセル・カーいわく、これはロータスを象徴するモデルにオマージュを捧げたデザイン。「1970年代末から1980年代初めのLotus Esprit Turboは、大きなルーフコンソールが特徴的なクルマでした。現代のハイパーカーとしては意外かもしれませんが、ロータスファンにはきっと気に入っていただけるはずです。」

キャビン内は精密を極めたレースカーの機能性とロードカーの快適性が完璧に調和しています。運転席はどんな体格のドライバーにもぴったり合うよう自由に調節可能。カーボンファイバー製の美しいシェルシートはアルカンタラ張りの厚いパッドを施した手仕上げで、前後調整は手動、背もたれの調整は電動で行います。ステアリングコラムは角度と位置を手動で調整可能。シートベルトは3点式が標準装備されており、オプションで4点式ハーネスに交換できます。シートの両サイドには、腰のあたりに特別設計の収納スペースがボディシェルに組み込まれています。

ステアリングホイールはLMP(ル・マン プロトタイプ)やF1カーと同じようなデザインで、スポーツ指向のEvijaらしさをさらに際立たせています。楕円の部分はアルカンタラ張りが標準ですが、オプションで革張りにすることも可能。ボタン類は直観的に操作できるようにまとめられており、電話、クルーズコントロール、DRS(ドラッグリダクションシステム)などの機能を制御できます。

ステアリングホイールハブの下部中央には走行モードの切り替えスイッチを配置。走行モードはレンジ/シティ/ツアー/スポーツ/トラックの5種類があり、どれを選択するかによって、クルマのパフォーマンスに関する様々な機能のオン/オフを切り替えることができます。

ステアリングホイールの前に取り付けられた最新式のデジタルディスプレイには、走行モード、バッテリーの充電状態や残量など、重要な情報が表示されます。Evijaにはディスプレイがこれ1つしかなく、必要な情報はすべてここ1か所で確認できます。通常このディスプレイには必要最低限の情報のみが表示されています。必要に応じてボタンを押せば、その情報が表示され、必要がなくなると消えるようになっています。

さらに、宙に浮いた「スキーのスロープ」のような形状のセンターコンソールには、触覚フィードバック技術を用いたタッチ式のボタンが配置されています。ドライバーが指で触って分かりやすいように、各ボタンには六角形のくぼみがつけられています。表面に光があたると、まるで自然の創造物であるかのような視覚効果が生まれます。各種機能はリング状のコントローラーでも直感的に操作可能。ウインカーレバーとアルミ製フットペダル表面にも、ボタンと同じ六角形のハニカムデザインがあしらわれています。

Evijaのキャビンは、クルマとの一体感を強く意識した設計となっています。「ロータス車といえば、どんな時でもドライバーとクルマがシンクロし、まるでクルマを身にまとっているかのように感じられることが最大の魅力です」と言うLotus Carsのデザインダイレクター、ラッセル・カー。「ドライバーシートから外を見て、フロントやリアのボディが目に入る瞬間は本当に感動的です。これは今後、ロータスの新モデルでも力を入れていきたい部分です。」

Evijaはデュアルゾーン エアコンとハイクオリティなインフォテイメント システムも標準装備。Apple CarPlayとAndroid Autoも搭載されているため、スマートフォンをシームレスにつないで好きな音楽やナビゲーションにアクセスできます。




レースカーの過激さとロードカーの快適さを絶妙なバランスで併せ持つEvijaは、モータースポーツ仕込みのサスペンションにスプールバルブ ダンパーが、各車軸に3つずつ組み込まれています。うち2つはコーナーダンパー、3つ目はヒーブダンパーで、エアロダイナミクス性能を最適化するためインボードにマウントされています。製造元のMultimaticは、オンロード、オフロード、F1をはじめとするモータースポーツ用の高性能サスペンション技術の開発を専門としています。

ホイールは軽さ、強度とも最適なマグネシウム製。サイズはフロント20インチ、リア21インチで、究極のパフォーマンスを実現すべく特別開発されたPirelli Trofeo Rタイヤを装着。ブレーキはEvijaの過激な性能を制御できるよう、前後ともカーボンセラミックディスクを採用したAP Racingの鍛造アルミニウム製ブレーキシステムを搭載しています。




Evijaは、世界で初めてハイビームとロービームの両方にレーザーヘッドライト技術を採用したプロダクションモデルのロードカー。Osram製のヘッドライト モジュールは非常にコンパクトでありながら、ロードでもトラックでも極めて良好な前方視界を確保。驚くほど細い縦長のヘッドライトは、クリスタルのような美しさとハイテクなデザインが見事に調和しています。レンズ内にはユニークな「ウイング型」のエレメントがあり、これが日中の走行用ライトとウインカーとして機能します。




Evijaはロータス車として初めてデジタル接続のインフォテイメント システムを完全装備しているため、ソフトウェアをワイヤレスでアップデートすることが可能。パワフルな車載モデムでクラウドに接続し、ロータスのスマートフォン アプリを使ってデータを操作できます。このアプリを使えば世界中どこにいてもEvijaをモニタリングすることができ、バッテリーの充電状態や走行距離を確認するといったことも可能です。エアコンのリモート操作にも対応しているため、乗る前にあらかじめキャビンを快適な温度にしておくことができます。

Evijaのインフォテイメント システムには、ラップタイム記録用のストップウォッチも搭載。クラウドに接続しているということは、アプリを使えばサーキットに居ながらにしてパフォーマンスを確認したり、走り終えたセッションを見直すことができるということでもあります。




ロータスではEvijaをお求めのお客様に、これまでにないレベルで思いどおりの仕様にパーソナライズしていただけるサービスをご用意。オリジナルの仕上げ塗装、インテリアトリム、ディテールなどをお選びいただけます。

さらに、象眼式のバッジを特別注文することも可能。ロータスが開発した技術によって、金属の象眼装飾をカーボンファイバーのボディシェルに直接はめ込み、バッジとボディ表面を完全に平らにすることができます。今のところ、EvijaのCピラーには英国旗の一部が配されており、英国生まれのハイパーカーというステータスを表していますが、これは別の国旗に替えたり、家紋や個人のロゴに変更することもできます。

「この象眼式バッジは、伝統家具に様々な色の木材をはめ込む象眼装飾と同じようなものです」と、Lotus Carsのデザインダイレクター、ラッセル・カーは言います。「Evijaの場合、どんな素材やデザインを選ぶかは、すべてお客様次第です。」

ロータスではさらに、Evijaのオーナーが参加できる様々な特別イベントも総合的に計画しています。これにはVIPトラックデーやハイパフォーマンスカー向けの各種レースなどがあります。




Evijaの設計とエンジニアリングは、ロータスの歴史ある故郷、英国のヘセルで進められてきました。生産については、この地に新設される専用の製造施設で2020年の間に開始される予定です。

最大130台の限定生産により、驚異的なルックス、革新的な技術、世界最先端の性能にふさわしい希少性を保証。世界220の販売ネットワークサポートを通して、ロータスからお客様に直接販売される予定です。 Evijaオーナー向けのサービス・メンテナンスについては、現在計画を進めているところです。




英国は今や、性能の高いクルマづくりで世界をリードする国と認められるまでになり、ロータスは中心的存在としてその成功を71年間にわたって支えてきました。この重要な英国の産業が世界で獲得しているステータスと評価、そしてこの産業セクターに関わる多彩なサプライチェーンは、Evijaの登場によってさらに確かなものになることでしょう。 しかし、Evijaの意義はそれだけではありません。英国の自動車メーカーとして初めてフル電動のハイパーカーを発売することで、ロータスはこの業界が新しく刺激に満ちた領域へと拡大していく可能性を開くことになります。EVパワートレインがもたらす驚異的なパフォーマンスについて、お客様の間で認識が広まり、需要が拡大するということは、新たな成長の機会が生まれ、新しいスキルが醸成されることを意味します。そしてロータスは、この革命的変化のなかで中心的役割を果たしていこうとしています。




Evijaはコンセプトからディテールに至るまで、ロータスの創設者、コーリン・チャップマンが1948年に初めてクルマを作ったときの革新的な理念を忠実に受け継いでいます。ロータスでは、新モデルができると必ずチャップマン一族のメンバーに披露する機会が設けられており、今は亡きコーリン・チャップマンの妻、ヘイゼル・チャップマンは非公開のEvija閲覧会で、「なんて美しいんでしょう。道路を走る姿を見るのが待ちきれません」とコメントしています。

すべてのロータス車と同じように、EvijaにもACBC(アンソニー・コーリン・ブルース・チャップマン)のイニシャルを刻んだバッジが取り付けられています。コーリン・チャップマンは、1982年に54歳で早すぎる死を迎えるまで、ロードとトラックの両方でロータスを驚異的な成功へと導きました。F1で7度のコンストラクターズ チャンピオン、6度のドライバーズタイトルに輝いたことは、ロータスの成功ストーリーの、ほんの一部分にすぎません。コーリン・チャップマンの革新的なアプローチに従って、ロータスは世界初となる様々な革新技術を生み出してきました。

  • Type 14 :複合モノコック構造を採用した世界初のプロダクションカー(Elite、1957年)
  • Type 25 :応力外皮構造のモノコックを採用した世界初のF1カーであり、F1ワールドチャンピオンシップを制した初のロータス車(1963年)
  • Type 72 :史上最も大きな成功を収めたF1カーで、その後長年にわたるF1カー設計のモデル(1970年、1972年、1973年のチャンピオンシップを獲得)
  • Type 78 :「グランドエフェクト」を取り入れた世界初のF1カー(1977)
  • Type 88 :世界初のカーボンファイバー製F1カー(1981)
  • Type 92 :アクティブ サスペンションを採用した世界初のF1カー(1983)
  • Type 111:アルミ押出材接合構造を採用した世界初のプロダクションカー(Lotus Elise、1995年)
  • Type 130:フル電動ブリティッシュ ハイパーカー、Lotus Evija(2019年)

Technical



モデル名 Lotus Evija (ロータス エヴァイヤ) (Type 130)
パワートレイン フル電動、4WD
最高出力 プロダクションカーとして世界最強となる2,000ps(目標値)
総電力量 70kw/h (キャパシティー)/ 2,000kW(パワー) 
最大トルク 1,700Nm(173.3kgm)(トルクベクタリング作動時)
0-100km/h 加速 3秒以下
0-300km/h 加速 9秒以下
最高速度 200mph(320km/h)以上
最大航続距離(WLTP複合)  約250マイル(400 km 
充電時間  18分(350kWチャージャー使用時)
重量  1,680kg 
生産台数  130台限定 
全長  4,459mm 
全幅 2,000mm
全高 1,122mm
予定価格 180万~200万ポンド
(税別、英国ロータス工場渡し価格、別途輸送・登録諸費用等が必要となります)
予約方法 25万ポンドの手付金(返金可能)で生産枠を確保
生産開始 2020年



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