ドディオン・サスペンション

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先日SEVEN160のリジッド式のリアサスペンションをご紹介致しましたが、むしろドディオン式を説明してほしい、とのご要望がありました。ちょうど納車整備が進行中のセブンがありましたので、写真を撮ってみました。下の写真が、ドディオン式のリアサスを下から見上げたものです。
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リジッド式との最大の違いは、デフがリアアクスルから分離して、シャシー側に固定されている点です。ドディオンチューブはリアのトレッド幅を固定し、Aフレームがドディオンチューブの左右の動きを規制する構造です。バネ下重量が大幅に軽くなり、路面の追従性が向上しています。部品点数が少なく、サスのストロークに伴うキャンバー角の変化が無いこと等メリットが多いので、現代でも小型車を中心に採用されています。
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ドディオンチューブの横方向はAフレームで規制しますが、前後方向はトレーリングアームで位置決めしています。上の写真で右からのびている黒いアームがトレーリングアームです。ロータスからセブンの生産を引き継いだケータハム社が最初に実施した改良が、このドディオン・サスの採用です。セブンが今日まで世界中のエンスージアストから支持され続ける理由の一つが、この改良だったと思います。セブンのリアサスは、さらにこの後ワッツリンクへと進化するのですが、またブログでご紹介したいと思います。