
上記イラストをご覧ください。
弊社の新しいシートベルトバーは、ELISE系シャシーに標準で採用されているロールバー(正式名称はシートベルトマウンティングフレーム)に直接ボルトで固定する方式です。そしてシートベルトバーの固定方向は、ロールバーの後方から車両の進行方向にボルトを挿入するカタチです。もっともシートベルトに負荷がかかる車両前面の衝突が発生した際にも、シートベルトバーへの衝撃をロールバー全体が受け止めるので、シートベルトバー自体が前方に動いてしまう危険な現象が発生しない理想的な取付方法と言えます。
このアニメーションは弊社のシートベルトバーと従来品との取付方法の違いと、強い衝撃が加わった際に発生してしまうバーの動きを想定したものです。前述のように正面から衝撃が加わった際、弊社シートベルトバーはシャシーと直結したロールバー全体がストレスを受け止めるため、危険な動きが発生せずシートベルトが安全にドライバーの身体を保持し続けます。一般的なシートベルトバーでは、正面からの衝撃を受けた際、取付方法と位置・方向が原因となり完全に衝撃を受け止める事ができず、前方に動いてしまう可能性があります。「ほんの少しぐらい動いても大丈夫!」とお考えの方も多いと思いますが、そのわずか数cmの動きがモータースポーツの現場では致命的な差になります。モータースポーツ用シートベルトは、衝撃が加わった際にドライバーを守る為若干伸びるように作られています。この伸びにシートベルトバー自体の動きが加算されてしまうと、せっかくのシートベルトが本来の機能を発揮できず、安全を確保できない状況に陥ってしまいます。
LOTUS SPORT社も採用している理想的なこの方式のシートベルトバーが一般的に使われなかった理由は、安全性を優先してシートベルトバーを設計すると、最も強度を維持できるストレート形状の採用が不可欠となり、リヤスピーカーの撤去や内装の切開加工が避けられないことになってしまうからです。そこで弊社が今回開発したシートベルトバーは、強度を重視してストレート形状を採用し、スピーカーの撤去を避けるためのスピーカー移設用マウントも同時に製作致しました。このパーツの組合せにより安全性を最大限に確保しながら、インテリアパーツの加工を最小限に止めて、リアスピーカーも使用し続けることが可能となりました。現在サーキットで4点式や6点式シートベルトを使用中のオーナー様や、今後サーキット走行のため4点式シートベルト装着をご検討の方は、是非一度その安全性の確保についてもお考えください。