今回はエリーゼのトランスミッションのオーバーホール作業の紹介をさせていただきます。
こちらの車両はサーキット走行中に2速が使用できなくなる状況となり、ご入庫いただきました。
ギアボックスを車両から降ろしたら、早速分解していきます。C60トランスミッションは20年も前のMTがベースになっていますので、簡単には分解できません。まずは5速6速が入っている1段目を取り外します。
さらに2段目を分解中。この段階までくると、ミッションをオーバーホールしているという感じが出てきますね。
完全にバラバラになりました。ギア、ハブはシャフトに圧入されているので、分解は慎重にすすめます。
早速2速のハブ、スリーブの点検を行います。左が今回取り外したパーツ、右が新品のパーツです。見比べるとわかりますが、ハブは2段目の山が崩れています。スリーブも内側の山が削れてしまっています。ギアが入らなくなってしまう原因の殆どが、この部分の摩耗によるものです。今回は2速と同様に摩耗の酷かった3速のハブ、スリーブの交換も実施しました。
交換作業後はスムーズな変速動作が復活し、安心してサーキットも楽しめるようになりました。2速3速は特に負荷が掛かり、酷使されやすい部分です。シフトフィールが気になる方は、思い切ってオーバーホールはいかがでしょうか。