LOTUS ELANの納車整備もいよいよ大詰めです。
いよいよリフトに上げて、オイル交換や下回りの点検を行っております。
実に綺麗なシャーシです。打撃痕やオイルが漏れた痕跡もあまりなく、サビもほとんどみられません。ラックブーツなどのゴム類の劣化もない状態ですので、素晴らしいエランだと思います。
ドアオープナーに難があり、閉めてもラッチがかからなかったり、キーロックが回らず、ロックが出来ません。
分解し点検してみると、グリスアップだけでは直らないメカニカルな部分があります。パーツの切削やロッドの長さの調整を行うことすることでドアオープナーがスムーズに動くようになりました。写真は左のドアですが、右のドアのオープナーも同様の作業を行いましたので、どちらのドアも気持ちよく開閉が出来ます。
Historic Grand Prix in FSW
明日はHISTORIC GRAND PRIX
明日は日本クラシックカー協会による FUJI JAMBOREEにてHistoric Grand Prixが開催されます。
Historic GPは1969年までの Gr.6スポーツプロトタイプカー及びGr.4量産スポーツカーによるレース。普段はお目にかかることの出来ない希少なヒストリックマシンが戦いを繰り広げる特別なレースです。
Club Witham Racingからは、1966年式のG4と1964年式のG4の2台のGINETTAが参戦します。
この日のために万全の状態に仕上げた2台のG4は、ローダーで一足先に富士スピードウェイへと向かいます。ドライバーとメカニックも今夜現地入りです。
明日はあいにく天気の予報が出ており、難しいコンディションでのレースとなりそうです。応援よろしくお願いいたします!
LOTUS ELAN 内外装リフレッシュ完了
引き続き、エランの各部品の取付けを行っています。
Bピラーの内装を貼り付け、インテリアのリフレッシュはほぼ終わり、インテリアランプが灯りました。車の世界も省エネなLEDがどんどん普及していますが、電球の優しい色合いの光はやっぱりホッとします。
リアバンパーは新品を装着しました。ヒストリックカーのパーツはオリジナルが生産終了であっても、リプロ品が新品で手に入ります。しかし同じ型で長い間生産されているパーツですから、すんなり装着出来ることは稀です。
このバンパーも歪みが見られ、そのままでは装着が出来ませんでした。そこで熱を加えて、少しずつ車体に合うように修正をしていきます。何度も脱着を繰り返し、ようやく隙間なく車体に装着出来るようになりました。塗装をして仕上がったのが上の写真です。
バンパーはFRPで作られており、単品で持つととても軽量です。リアのオーバーハングにある重量物は、バネ下と同様に運動性能に大きな影響を与えます。ハンドリングにライトウエイトな感覚がハッキリと現れる部品です。
リアウインドウはとても状態が良いため、そのまま利用します。モールは新しいものに交換しますが、これもそのままでは隙間が残りますので、念入りに防水処理を施しました。外装のリフレッシュ作業もこれにて完了です!
LOTUS EUROPA SPECIAL エンジン始動
EUROPA SPECIALのカムカバーが塗装からあがってきました。
結晶塗料でペイントされたカムカバーは、鮮やかな赤でありながらもヒストリックカーによく似合う重厚な風合いに仕上がっています。
リフレッシュ作業を済ませたエンジンにはオーバーホールを行ったウェーバーが装着され、あとはカムカバーを装着するばかり。
コルク製のガスケットを組付け・・・
慎重にカムカバーを乗せて、ナットを締め込んで行きます。
バッテリーを接続し、イグニッションキーを回すと数回のクランキングの後にすぐにエンジンは目覚めました。セッティングなどは残っていますが、エンジン周りの作業はひとまず完了!ここまでくればあとひと息です。
LOTUS ELAN ヘッドライト取付け
今回はロータスエランのリトラクタブルライトの取付けを行います。
まずはライトがスムーズに開閉するようにリトラクタブルの軸の調整を行いながら、ボディへ取付けます。左右のクリアランスが均等になっていないと、ボティに擦ってしまうのです。
ちなみに写真でヘッドライトをテープで固定しているのは、エランがライトの開閉にエンジンの負圧を利用しているため。エンジンが停止するとライトも閉じてしまうのです。独特の動きで開閉するライトはユニークですね。
次はレンズの取付けなのですが、仮組みしてみるとレンズが傾いでしまいました。これではロービームのカットラインが斜めになってしまい、車検には通りません。
修正しなければならないものの、簡単に位置を調整できるような構造にはなっていません。そこでヘッドライト本体の裏にある位置決め用の凸部が嵌まる受け側プレートの凹部をリューターの切断砥石で切り落とすことで調整を行いました。
ばっちり水平が出ました。エンジンも掛かり、負圧による開閉も問題なく作動します。
美しく塗装されたバンパー、左右のヘッドライトが取付けられ、いよいよ形になってきましたね。
LOTUS EUROPA SPECIAL
スーパーセブン ヘッドライトレンズ交換でリフレッシュ!
今回はスーパーセブンのヘッドライトの交換作業を紹介させていただきます。
現行モデルのスーパーセブンは5.75インチの小ぶりなヘッドライトが採用されていますが、少し前までのモデルは7インチの大きなヘッドライトが使用されていました。こうして並べてみると随分と顔つきが違うのがわかります。5.75インチタイプの方が、7インチタイプよりも20cmほど前方に取り付けられています。
余談ですが、こちらはロータス セブン シリーズ2 (1962)。この頃は小ぶりなヘッドライトだったんですね。左右でレンズカットが異なるのが特徴です。
さて、今回ご入庫の車両はローバーエンジン世代のR500。この頃は7インチが装着されています。ヘッドライトに飛び石があたり、レンズ部分が割れてしまったため、英国WIPACの新品レンズに交換させていただきました。
レンズ部分はリフレクターを含めたアッセンブリでの交換となります。3つの留め具で抑えられているので、傷をつけないように取り外して新しいものに取り替えます。
新品に交換後はレンズがクリアになり、リフレクタの輝きも違うのがお分かりいただけるでしょうか。これによって光量も増え、夜間の視界も良くなるはずです。
レンズが割れなくとも、ヘッドライトは少しずつ内部に汚れが溜まり光量は徐々に落ちていきます。経年によってリフレクタのメッキが剥がれることもあり、そうなると車検にも通りません。なんとなくヘッドライトが暗いな、と感じたらWitham Cars FACTORYにご相談下さい。
LOTUS ELAN ルーフライニングリフレッシュ
ボディのオールペイントが完了したLOTUS ELANのルーフライニングの張替えを行いました。
古いライニングは破れのようなダメージこそないものの、経年による変色が見られますね。それをキレイに剥がした状態が下の写真。
こちらが新品のライニングです。3本のスチール製のパイプが骨として挿入されています。気に入った車と長く付き合っていく上で、こんなパーツがまだ新品で入手可能ことも嬉しいポイントではないでしょうか。
こちらはリアピラーの内側のパーツ。上部のメッキのパーツはルームランプです。
ズレやシワが無いように慎重に位置を合わせて接着します。中央に見える3本のラインの部分を骨が支えることで、ルーフライニングが綺麗なアーチを描くんですね。天井が真っ白だと気持ちがいいものです。
ウェザーストリップも新品に交換しました。ウェザーストリップが古くなると、硬化・収縮・ヒビ割れなどを起こして雨漏りに繋がりますし、新品だと車の印象もシャキッとします。
センターミラーやルームランプを装着し、フロントガラスをはめ込んだら完了です!
LOTUS ELANがオールペイントから仕上がってきました
今回は、オールペイントから仕上がってきたLOTUS ELANをご紹介します。
写真では塗装の美しさを伝えきれないのが残念ですが、大変綺麗なウェッジウッドブルーに仕上がりました。
これからライトなど外装部品を取付けていくのですが、この時代の車のハーネスはコードが数本まとまっているコネクターではなく、一本一本の端子が使われています。
経年による腐食などを丁寧に補修しながら進めていくため、現代の車のように作業を進めることは出来ません。
何度かご紹介しているEUROPE Specialも同時進行で作業を進めているのですが、ヒストリックカーの場合はその車種用に用意されているパーツであってもすんなりと取付け出来ないことが多いもの。取付ける際に小加工が必要であることも多いのです。
作業に時間はかかりますが、手をかけただけ安心してお乗りいただけると思います。ヒストリックカーだからこその楽しさ・魅力を感じていただき、「買ってよかった」と思っていただけるように仕上げてまいりますので、納車まで楽しみにお待ち下さい。