今回はウェーバーキャブレター用のトップマウントリンケージキットの取付作業を紹介させていただきます。
こちらはウェーバー純正のキットですから、品質・信頼性の面でも安心です。
もともと取付けられていたMAGADO製のトップマウントキットです。長期間の仕様によって可動部に打ち込まれているメタルが摩耗してしまい、ガタが発生していました。アクセルペダルのガタはドライバーにとって非常に不快に感じる部分。ジネッタのような車両ならなおさらでしょう。今回はトップマウントキット自体を新品に交換させていただきました。
もともとスペースに余裕のないジネッタですが、キット標準の配索のまま取り付けを行うと、ケーブルのアウターエンドがボンネットに干渉してしまいます。
低い位置へのワイヤーの取り回しを行うために、マウントキットの一部を加工してアウターエンドの取り付け位置を変更することで、無理なくスッキリと取り付けることが出来ました。
Witham Carsでは長年Ginettaを取り扱って来たノウハウの蓄積があり、Ginettaならではの癖や勘所なども全て把握しております。弊社でご購入いただいた車両は、Ginetta本来の走りを楽しんでいただけるようにご購入後もしっかりサポートいたしますので、Ginettaをお探しの方はご相談下さい。
USED CAR PICK UP! GINETTA G4
昨日ご案内したGINETTA G4の詳細を本日早速ご案内致したいと思います。
こちらの車両は弊社が約17年前に前オーナー様に販売し、愛情をもって所有していただいていました。その間のメンテナンスも弊社にて実施してきた車両になります。車両の色々な個所を見て回るだけで、弊社メカニックも様々な思い出が思い起こされるとの事(^^♪
私自身もGINETTA G4を所有していますが同世代の車両と言う事もあり、非常に興味を惹かれる1台となっています。GINETTA CARS世代の車両は60年代の車両に近い造りが多くみられ、DARE社世代と比べてもシンプルで軽量な点が大きなポイントとなります。
また、個人的にはこの車両はオリジナル状態を非常に色濃く残しているところが◎ですね。
GINETTAはハイスペックな電装パーツの装着やチューニングが実施され易いのですが、必要なところをキチンと直して原形を壊さず維持していくと言う前オーナー様の姿勢が見え、とても好感を持つことが出来ます。
勿論新車時から30年近く経過している車両ですので、外装、内装は新車時と比べれば使用感は御座いますが、機関に関しては新車時以上に良くなっているのは間違いないでしょう。
この世代のG4はSUPER SEVEN1700SSと同じスペックの1700㏄KENTエンジンを搭載している為か、よくSUPER SEVENとの比較のご質問をいただきます。その答えは「何もかもが違う!」のです(笑)。その辺りについては実際にお問合せいただければ原田がご説明させていただきます。
バックヤードビルダーによるハンドビルドの車両は1台1台に個性があります。それ故に大事にされ、今回の様な車両が中古車として入庫する事は珍しいケースとなります。
この車にビビッと来たらお早めにご一報ください。お待ちしております。
Used Car 入荷速報 -Ginetta G4-
12/28まで! X’masプレゼントキャンペーン!
AVON ACB10・ZZSが入荷しました
Club Witham Breakfast Meeting開催レポート
GINETTA G4 レース前点検
現在、12/3に行われる「SIDEWAY TROPHY」参戦車両のGinetta G4のメンテナンスが進行中。SIDEWAY TROPHYは「当時のモーターレースを再現する」というコンセプトで行われるヒストリックカーレースです。
こちらのG4は先月エンジンO/Hを終え、慣らしが終わったばかりの状態です。慣らし後、初のサーキットとなる為、エンジン周りも含めて念入りに点検していきます。
サーキットにおける車体への負荷は想像を超えるものです。レース前点検・整備では足回り・ブレーキまわりは神経質なほど入念に。今回はブレーキキャリパーのオーバーホールも行いました。
日本のレースではSタイヤが主流ですが、英国におけるFIAのヒストリックカーレースではダンロップ レーシングタイヤ(バイアス)の使用が常識です。SIDEWAY TOROPHYでは本場英国にならい、ダンロップレーシングタイヤの装着が義務付けられているため、G4もダンロップ CR65に交換して望みます。Witham Carsではこのような入手しにくいタイヤも扱っておりますので、ご相談下さい。
SIDEWAY TROPHYまであと3日。レースに集中していただけるよう、万全の状態に仕上げたいと思います。
GINETTA G12 納車整備 Part.4
納車に向けて整備中のジネッタG12、エンジンの搭載も完了し、現在は最終の調整・試運転が進行中です。
特殊性の高いモデルですので、油脂類の交換やタイミングベルト,オイルポンプベルトの交換、クラッチレリーズシリンダのOH、ブレーキマスターシリンダのOHなど、車両の隅々まで整備を実施しました。上の写真はドライブシャフトのグリスアップとブーツ交換の様子です。 今回はラジエターホースやヒーターなど、特に冷却水の循環経路に整備が必要でした。
この車両は走行していない期間がかなり長かったので、バッテリーも当然交換ですが、新しいバッテリーに合わせてトレーや固定ステーも製作しました。
さらに細かいところでは、燃料タンク内のセンダーユニットの調整や、ホーンを駆動するエアポンプの分解調整等も実施しています。
調整が終わったキャブレターを取付け、冷却水やオイルの配管を接続し、いよいよ完成が近づいてきました。試運転を繰り返し、間もなく納車となります。
ロータスツインカム エンジンO/H Part2
以前紹介したLOTUS T/Cのオーバーホール作業の続きをご紹介します。今回は、そもそも作業を開始する理由となった、ジャックシャフトの交換作業を紹介させていただきます。
上の画像のスプロケットがついている部分に、ジャックシャフトが挿入されています。
スプロケットを外してシャフトを抜き出します。中央に見えているのが、欠けてしまったギア部分です。
下が取外したシャフト、上が今回取り付けるシャフトです。OHVからDOHCに動弁機構が変更されているため、このカムシャフトにはバルブを開閉させる役目は無く、デスビやオイルポンプを駆動させるためだけに存在しています。ですので新しいシャフトでは、フリクションロスを減らすため必要のない部分は切断してあります。さらに徹底させて、シャフトにあるカム山も削り落としてしまう場合もありますが、今回はカム山の加工までは行っていません。
シャフトのメタルも新品に打ち替えて取り付けました。スラスト方向のクリアランスの測定を行い、問題がないようなのでスプロケットも取り付けます。
ジャックシャフトを駆動しているスプロケットにも歪みがあり、クランクシャフトのスプロケットとの位置関係が大きくずれてしまっていたので、念のため新品に交換しました。
このエンジンの作業はまだ継続中ですので、次回ドライサンプ用のオイルポンプの点検作業と、ウォーターポンプの交換を紹介したいと思います。