今回は前回に引き続き、2ZZエンジンのO/Hの内容を紹介させていただきます。
上の画像は新品のオイルポンプアッセンブリです。今回は純正のオイルポンプをそのまま取付するのではなく、強化タイプのローターを組み込むので、まずはオイルポンプを分解していきます。
こちらが純正のオイルポンプの内部です。トロコイド式という一般的なポンプで、インナーのローター(ギア状のパーツ)がアウターのローターを回転させることにより、オイルパンからオイルを吸い上げると同時に、エンジン内に圧送します。仕組みはロータリーエンジンと少し似ていますね。
画像左側が今回組み付けていく強化タイプのローターです。形状はほぼ変わりませんが、純正と比べると色艶に少し差があるのがわかると思います。高回転時のクランクシャフトの振動で破損しないよう、素材を変更して強度が上がっています。
続けてカムシャフトやバルブ周りの点検と、バルブクリアランスのチェックを行っていきます。走行距離が少ない車両のため、ヘッド周りは非常に綺麗な状態でした。
ヘッドを組み付けたら、タイミングチェーンの取付を行い、その他の補機類と交換可能なガスケット、シール類を全て新品にして、ヘッドカバーを組み付けます。バルブタイミングとバルブリフトを制御している油圧ソレノイドの部分には、オイル中の細かいゴミを取り除くフィルターが付いていますので、そこもしっかり清掃していきます。
エンジンに関連する作業はほぼ完了しましたが、引き続きギアボックスの作業がありますので、またご紹介致しましょう。