SUPERSPORT 400が発表されてから、改めてMorganというブランドについて考える機会が増えました。
Morgan史上初の400PSオーバー。
これまでのMorganとは少し違う方向へ進み始めたようにも見えます。
しかし、実際にはそう単純な話ではないように思います。
Morganは昔から変わり者だった
最近のスポーツカーを見ていると、性能が高くなり、デザインも似てきたように感じることがあります。
もちろん、それ自体が悪いことではありません。
安全性や環境性能、快適性、そして空力や時代のトレンドなど、さまざまな要素を突き詰めた結果でもあります。
そんな中でMorganを見ると、やはり少し異質ですね。
長いボンネット、独特のシルエット。
今も残る木材を使った伝統的な製法。
そして、アルミプラットフォームやBMW製エンジンなど、現代的な技術を取り入れながらも、昔から続くクラフトマンシップが残されています。
初めて見る人から「昔のクルマですか?」と聞かれることも珍しくありません。
でも、実際には「昔のまま」ではありません。
見た目の雰囲気を大切にしながら、クルマそのものは少しずつ、確実に進化してきました。
そう考えると、Morganは古いものをそのまま残しているというより、長い時間をかけて一つのスタイルを熟成させてきたクルマなのかもしれません。
今だからこそ、Morganが面白い
以前はMorganというと、人生経験を重ねた方が最後に選ぶ趣味車、というようなイメージもあったと思います。
ところが、最近は世界的に若いオーナーも増えています。
これには、今の時代だからこそMorganが新鮮に見える、ということもあるのではないでしょうか。
便利なものが増え、クルマもどんどん快適になりました。
一方で、趣味として楽しむものまで便利になりすぎると、少し物足りなく感じることもあります。
だからこそ、少し手がかかって、個性があって、所有すること自体が楽しみになるものに惹かれる。
Morganには、そういう魅力があります。
余談ですが、以前はケーターハムも「おじいさんが乗るクルマ」なんて言われることがあったそうです。
それが今では、若いオーナーが多いブランドになっています。
もちろん、スポーティさを全面に出したブランディングがうまくいったことも大きいと思います。
でも、結局のところ、元気なうちに乗って、走って、楽しむクルマだからこそ、今の若いオーナーにも選ばれているのではないでしょうか。
そう考えると、Morganも実は同じなのではないでしょうか。
SUPERSPORT 400が象徴しているもの
そう考えると、SUPERSPORT 400の登場も少し違って見えてきます。
単純に「408PSのMorganを作った」というだけではありません。
エンジンだけでなく、サスペンション、エキゾースト、ホイール、内外装まで含めて、一台のクルマとして仕立てられています。
「Morganらしさを残したまま、どこまでスポーティになれるのか」そんな挑戦にも見えます。
クラシックカーのような雰囲気を持ちながら、中身は現代のスポーツカー。
ただ、個人的にはクラシックというよりもタイムレスなデザインという言葉がありますが、Morganはまさにそれに近い存在だと思っています。
流行に合わせてデザインを変えるのではなく、長く愛されるスタイルを持ちながら、中身は時代に合わせて進化していく。
SUPERSPORT 400は、そんなMorganの現在を象徴する一台なのだと思います。
これからのMorgan
昨今は電動化の流れや自動運転など、自動車業界そのものが大きく変わろうとしてますが、そんな中でMorganがどう進化していくのか。
正直なところ、分かりません。
ただ、これまでのMorganを見ていると、変わらないために、変わり続けてきたブランドだということは分かります。
木材を使った伝統的な製法を残しながら、アルミプラットフォームを採用する。
クラシックなスタイリングを守りながら、最新のパワートレインを搭載する。
そして今度は、400PSを超えるSUPERSPORT 400。
こうして振り返ると、SUPERSPORT 400は突然現れた異端児というより、これまでMorganが積み重ねてきた進化の先にある、現時点でのひとつの答えなのかもしれません。
10年後、20年後のMorganがどうなっているのか。
今と同じようなクルマが走っているのか。
それとも、私たちが想像もしていなかったMorganになっているのか。
そんなことを想像しながら、今のMorganを見る。
それも、このブランドを楽しむ一つの方法なのかもしれません。
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